*ナイフに関する銃刀法についての注意事項(ジャパン・ナイフ・ギルド協会)



■ナイフ等の携帯(持ち運び)について

刃物は利用目的は多様であり、日常生活・社会生活上欠くことのできない物もありますが、
全て自由に携帯(持ち運び)できることになると、凶器として使用される可能性が大きくなります。
凶悪犯罪等の治安上重大な結果を招くことにもなりかねません。犯罪以外の事故による危害も起こりえます。
このような刃物の携帯に関し、公共の安全を確保するため,以下の規制があります。

銃刀法
「何人も業務その他正当な理由による場合を除いては刃体の長さがシースナイフの場合
6センチを超える刃物を携帯してはならない。
違反は2年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられます。
*折りたたみナイフの場合については刃渡り
8センチとなります。

軽犯罪法
「正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他、人の生命を害し、または人の身体に重大な害を加えるのに
使用されるような器具を隠して携帯していた者」
違反は拘留または科料
*刃物の寸法は示されていませんので、たとえ小さなものでも軽犯罪法上ではその対象となります。

「刃物」とは人を殺傷する能力のある片刃または両刃の硬質性の用具を言います。
日常生活でその用途が認められているものであっても
刃長サイズにかかわらず,理由のない持ち運びは全てが規制対象になり得ます。
正当な理由があれば「携帯」してもよいのですが、その場合でも使用しないときは厳重な梱包が必要です。



■持ち運ぶのに正当な理由とは(二つの法律が掲げる「正当な理由」)

 「通常人の常識で理解できる正しい理由」という意味です。

正当な理由とされる場合の例

・買ったナイフを自宅に持ち帰る、修理のためにメーカーや販売店に持っていく
・釣やキャンプで使うための往路、復路など
・ナイフメーカーがナイフを売るためにディラーにナイフを運ぶ
・板前さんが店に自分の包丁を持っていく途中

ただし,携帯する場合は現場に着くまでは厳重な梱包が必要です。
充分な注意を払って厳重に梱包してはじめて持ち運びが可能になります。


正当な理由とされない例

・護身のため,と言って持ち歩く
・ミニチュアナイフをファッション感覚で身につけて歩く
・ナイフショーに客である自分がコレクションナイフを持っていく
・ナイフ愛好家たちがナイフを持ち寄りナイフを見せ合うために集まる



■「刀剣類」とは

銃刀法により「刀剣類」は許可無く所持(所有)も携帯もできません。
許可無く所持する者は3年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられます。(第13条の4)
銃刀法で定めている「刀剣類」とは以下の物です。
以下に該当しないカスタムナイフ・カッターナイフ・包丁などを自宅などで使用するために持つことに規制は有りません。
ただし,それを持ち運ぶとなると,その理由により軽犯罪法が適用になります。

 ア.刃渡り15cm以上の「刀」
 イ.刃渡り5.5cm以上の「剣」 (ダガーナイフを含む)
 ウ.刃渡り15cm以上の「やり」
 エ.刃渡り15cm以上の「なぎなた」
 オ.「あいくち」 (短いものでも規制の対象になります。)
 カ.45度以上に自動的に開刃する装置を有する「飛び出しナイフ」(例外規定あり)

★「刀剣類」であるための要件
 ア.人畜を殺傷する能力があること。
 イ.形式(形態)が刀剣類であること。
 ウ.鋼質性であること。(ステンレススチールなどの合金鋼も含みます。)

★銃刀法には明示されていませんが,「刀子」、「小柄」等も刀剣類に含まれるとJKG(ジャパンナイフギルド)は考えています。

★ストック&リムーバルにより作られた刀、刀子、あいくち等を模した形状の刃物を見かける事がありますが
  それらは実用ナイフとはいえません。
  これらのものは日本古来の伝統的な技術と製法・デザイン保存のために
  文化庁認定の刀鍛冶が製作することに意義があります。
  「刀剣類」は実用品としてではなく伝統的な美術品としての製作のみが許されているのです。
★銃刀法改正により刃渡り5.5cm超のダガータイプのナイフの所持が禁止されました 。
  左右対称の両刃タイプのナイフは「剣」とみなされます。 現在所持されているナイフも21年7月5日までに処分しなければなりません。



■「所持」と「携帯」

「所持」とは「そのものを自己の支配し得べき状態に置くことを言う。」とされています。
「所持」の態様としては「保管」「携帯」「運搬」などがあります。
単に「所有」するだけでなく、他人のナイフを預かったり、修理のために委託されたナイフを保管する場合も該当します。
またナイフを購入し、あとで所持していることを忘れてしまった場合でも所持となります。

「携帯」とは屋内、屋外を問わず、所持者自身が手に持つかまたは身体に帯びるか、
これに近い状態で現に携えていると認められるような場合をいいます。
ただし日常生活を営む自宅ないし居室内での携帯は含みません。
運転中の自動車の中にナイフがあれば携帯です。


■その他

模造刀剣類
 銃刀法22条に「何人も業務その他の正当な理由による場合を除いては模造刀剣類を携帯してはならない」とあります。
 
 模造刀剣類とは、金属製であって刀剣類に著しく類似する形態を有するものとなっています。
 「著しく類似する形態を有するもの」とは、通常人の注意力をもってしては、
 本物の刀剣類と区別することができない程度に外観上の類似性があることを言います。
 一見して小児玩具とわかるものなどは該当しません。

「刃渡り」と「刃体の長さ」
 「刃渡り」とは刀剣類の刃長および穂長の総称で「刃長とは、刀、剣、なぎなた、あいくちおよび飛び出しナイフ
 についての概念で、棟区(刀身の峰部のくぼみにかかる箇所)から切っ先までを直線に測った長さをいい、
 穂長とは槍についての概念で、そのけら首(塩首)から穂先までを直線に測った長さをいう」とされます。

 「刃体の長さ」は刃物に使われ、その測り方が総理府令で定められています。
 「刃物の切っ先(刃体の先端)と柄部における切っ先にもっとも近い点とを結ぶ
 直線の長さを測ることとする」とされています。
 「スケルトンナイフ」や「共柄切出し」の測り方は注意が必要です。
 刃体と柄部の区別が明らかでない切出し、日本かみそり、握りはさみなどの刃物は、
 刃物の両端を結ぶ直線の長さを測り、その長さから8センチを差し引く」とあります。



前の画面へ   ナイフショップ Top page